皆さんはキャンプ場を選ぶとき、「土サイト」「芝生サイト」「砂利サイト」など、地面のコンディションをどれくらい気にしていますか?
「雨の日の泥汚れが嫌だ…」「地面がデコボコで背中が痛くて眠れない…」そんなキャンパーの切実な悩みを一発で解決してくれる最強のサイト、それが「ウッドデッキサイト」です。
自然のど真ん中に人工的な「平らな床」があるという少し不思議な空間ですが、一度体験するとその快適さに沼ってしまうキャンパーが続出しています。
しかし!ウッドデッキサイトは快適な反面、「普通のペグが刺さらない」「焚き火の熱でデッキを焦がす危険がある」など、特有のクセや厳しいルールが存在するのも事実です。準備不足で行くと、現地でテントが張れずに途方に暮れる……なんていう悲劇も起こり得ます。
そこで今回は、独自の視点から、ウッドデッキキャンプ場のメリット・デメリット、特殊なペグの使いこなし方、絶対NGな焚き火の注意点、そして関西でおすすめの高規格ウッドデッキキャンプ場を徹底的に解説していきます!
これからウッドデッキデビューを考えている方は、ぜひ最後まで読んで完璧な準備を整えてくださいね!
ウッドデッキサイトって実際どうなの?本音レビュー

まずは、ウッドデッキサイトのリアルな魅力と、「ここだけは気をつけて!」という注意点についてお話しします。
メリット:雨でも泥知らず!ここはまさに「野外のフローリング」

ウッドデッキ最大のメリットは、何と言っても「圧倒的な居住性の高さ」と「汚れにくさ」です。
標高1,200mにある長野県の雨飾高原キャンプ場などでもウッドデッキが採用されていますが、その最大の恩恵は「雨の日でも地面がぬかるまない」ことです 。木材の隙間から雨水がスッと下に抜けていくので、テントの底(ボトム)がドロドロになる悲劇とは無縁になります。撤収のとき、グラウンドシートを拭く手間が省けるだけで、キャンプの疲労度は半分以下になりますよ!
そして、もう一つの感動ポイントが「地面が完全なフラット(平ら)」であること 。自然の地形って、平らに見えても木の根っこがあったり、微妙に傾斜があったりして、夜中に体が滑っていって寝袋から飛び出していた……なんて経験ありませんか? ウッドデッキなら、まさに家のフローリングと同じ。コット(簡易ベッド)を置いてもグラグラしませんし、極上の睡眠が約束されます。
デメリット:特殊な環境ゆえの「3つの罠」に注意

天国のようなウッドデッキですが、油断は禁物です。以下の3つのデメリット(罠)を知っておく必要があります。
- 鍛造ペグなどの普通のペグが打ち込めない(※後で解決策を解説します)
- 火の扱いに超シビア(木材なので焦がしたら弁償ものです)
- デッキの「隙間」に物を落とすと高確率で回収不能になる
特に3つ目の「隙間問題」はウッドデッキあるあるです。車の鍵、スマホ、小さなお気に入りギア……これを板と板の隙間に落とすと、デッキの下に潜り込めない限り永遠の別れになります。デッキ上では細かいものを無造作に置かないのが鉄則です!
ウッドデッキ設営の壁①「ペグが打てない問題」の解決策

ウッドデッキに到着して最初にキャンパーを絶望させるのが、「いつものソリッドステーク(鍛造ペグ)が使えない!」という事実です。デッキの板に直接ペグを打ち込むのは当然ながら器物損壊なので絶対NG。では、どうやってテントを固定するのでしょうか?
基本は「アンカーペグ(フィッシュボーンペグ)」を使う

ウッドデッキでの設営には、専用の「アンカーペグ(別名:フィッシュボーンペグ)」というアイテムを使います。
使い方はとっても簡単。デッキの板と板の隙間にこのペグを縦にスッと差し込み、90度クルッと回すだけ。これでペグの返し部分が板の裏側にガッチリ引っかかり、強力な固定ポイントが出来上がります 。あとはカラビナを使ってガイロープと連結すればOK。かさばらないので、ツールボックスに常に忍ばせておくと安心です 。
雨飾高原キャンプ場のように、親切にウッドデッキ専用ペグを無料貸し出ししてくれる神キャンプ場もありますが、基本的には自分で用意していくのがマナーです 。
隙間に入らない時の救世主!セリアの「赤色スチールペグ」

「よし、アンカーペグ持ってきたぞ!」と意気込んで現地に行くと、たまに「板の隙間が狭すぎて、ペグが入らない……」という絶望的な状況に遭遇することがあります。
そんな不測の事態に備えて、私が声を大にしておすすめしたいのが、100円ショップ「セリア(Seria)」で買える長さ20cmのスチールペグです 。
「え、100均のペグ?」と侮るなかれ。このペグ、サブ用としてめちゃくちゃ優秀なんです。アンカーペグが使えない場合は、延長ロープを使ってデッキの外(地面)にペグダウンするしかないのですが、このセリアのペグは地面にしっかり刺さって風にも強い 。
そして何より最大の推しポイントは「赤色」があること!(まあ、赤色は必須ではないですが)キャンプ場のような土や草の環境下で、人工的な赤色は信じられないくらい目立ちます。地面と同化しないので、撤収時の抜き忘れ(紛失)を防いでくれるんです 。塗装が少し剥がれやすいという弱点はありますが、100均でこのクオリティなら絶対に買っておくべき隠れた名品です 。
ウッドデッキ設営の壁②「大型2ルームテントはみ出す問題」とレイアウト術

ウッドデッキは「あらかじめ決められた長方形の面積」しかありません。そのため、昨今大流行している巨大な2ルームテントを持っていくキャンパーは、予約前にサイトのサイズ感をミリ単位で確認する必要があります。
ランドロックなどの大型テントは要注意!

例えば、ファミリーキャンパーの憧れであるスノーピークの「ランドロック」。このテントは奥行き625cm、横幅405cmという超巨大サイズです 。一般的な区画サイト(10m×10m)であれば問題なく収まりますが、ウッドデッキのサイズが「6m×4m」だとしたら、完全にデッキから足がはみ出してしまいます 。
「少しくらいはみ出しても、地面にペグダウンすればいいや」と思うかもしれませんが、デッキには高さ(段差)があるため、テントの形が歪んでしまったり、フレームに過度な負担がかかって破損の原因になったりします。自分のテントのサイズと、キャンプ場が公表しているデッキのサイズは、必ず事前にすり合わせを行ってください。
狭いデッキでのツールームテント設営テクニック

もし、デッキのサイズがテントに対してギリギリだった場合、どう設営すればいいのでしょうか?ここでは、スノーピークのエントリー2ルームなどを狭いスペースで綺麗に張るちょっとしたコツをご紹介します。
通常、インナールーム(寝室)を吊り下げるときは、テント本体をペグダウンした後に中に入って作業しますよね。でも狭いデッキの上だと、ペグを打つ位置が限られてしまいます。
そんな時は、インナールームの後ろ側にあるゴムのループを、シェルター本体を設営した際に固定した既存のペグ(またはアンカーペグ)に「共掛け」してしまうのが裏技です 。わざわざインナー用のペグを追加で打つ必要がなくなり、固定ポイントを節約できます。 その後、後ろ側の中心のトグル(留め具)から順番に吊り下げていき、最後に前側を固定すれば、無駄なテンションをかけずに美しく完成させることができますよ 。
ウッドデッキ設営の壁③「イスの脚が隙間にハマる問題」の裏技

設営が終わって「ふぅ、コーヒーでも飲もう」とアウトドアチェアに座った瞬間、「ガクッ!!」
これ、ウッドデッキを経験した人なら100%頷いてくれると思うんですが、ヘリノックスのチェアワンのような「脚が細いタイプのイス」は、デッキの板の隙間に脚がスコッとハマってしまうんです。これ、下手するとバランスを崩して転倒したり、最悪の場合、テコの原理で大切なイスのポールがへし折れたりします。
100均アイテムで解決!ダイソーのシリコーンイス脚キャップが超優秀

この「脚が隙間に沈み込む問題」、わざわざアウトドアブランドの高い専用オプションパーツ(ボールフィートなど)を買わなくても、100円ショップのアイテムで賢く対策できます!
私のおすすめは、ダイソーで売っている「シリコーンイス脚キャップ」です 。4個入り(1脚分)でなんと110円(税込)という破格の安さ 。 このキャップ、伸縮性の高い透明なシリコーン素材でできていて、アウトドアチェアの脚の先端にグイッと引っ張って被せるだけでピッタリとフィットしてくれます 。
そして素晴らしいのが、底面に分厚いフェルトが貼られていること 。このフェルトとシリコーンの幅広な底面のおかげで、イスの脚がデッキの隙間に落ち込むのを物理的に防いでくれます。さらに、イスを引いた時の「ガガガッ」という嫌な音も消してくれて、デッキの木材を傷つける心配もゼロ 。
「パチノックス(ヘリノックス風の安いイス)」を使っている方で、もっと頑丈にしたい場合は、100均の「ノートPC用放熱スタンド(丸いゴム製のアイテム)」の中央に穴を開け、そこに木の板をボンドで貼り付けて自作の脚先パッドを作るというDIYハッカーもいます 。が、手軽さで言えばまずはダイソーのシリコーンキャップを試してみるのが一番コスパが良いですよ!
ウッドデッキ最大のタブー!「焚き火」の熱対策と絶対ルール

さて、ウッドデッキキャンプにおいて、絶対に避けて通れないのが「焚き火」の取り扱いです。デッキは木材ですから、当然燃えます。焦がしてしまったら原状回復は不可能で、高額な賠償請求に発展するケースも少なくありません。
焚き火台の直置きは一発退場!輻射熱の恐ろしさ

「焚き火台を使ってるから、直接火は触れてないし大丈夫でしょ?」と思っている方、それは大きな間違いです!
焚き火台の下からは、目に見えない「輻射熱(ふくしゃねつ)」という強烈な熱エネルギーが放射されています。この熱だけで、木材の温度は発火点まで急上昇します。 そのため、雨飾高原キャンプ場などでは、「焚き火台をデッキに直接置いて使用することは厳禁」という厳しいルールが設けられています 。同キャンプ場では、スタッフさんが手作りした「分厚い木の土台」が用意されており、その上に焚き火台を置くことで物理的に熱を遮断するよう義務付けられています 。
焚き火シートはマスト!アルミホイル代用は絶対にNG

キャンプ場側から専用の土台が提供されない場合は、キャンパー自身で必ず「焚き火シート(耐火・断熱シート)」を用意しなければなりません。
ここで絶対やってはいけないのが、「アルミホイルを何重かにして敷く」という代用です。アルミホイルは熱を「反射」するだけで、「断熱(熱を遮る)」効果はほぼゼロです 。焚き火の下は300〜500℃以上の超高温になるため、薄いアルミホイルでは熱を防ぎきれず、確実にデッキを焦がします 。
焚き火シートを選ぶ際は、BUNDOK(バンドック)の耐熱温度約700℃のシートや、ロゴス(LOGOS)の3層構造で断熱性が高い厚手のシートなど、信頼できるアウトドアメーカーの専用品を強くおすすめします 。
そしてもう一つ重要なのが「風対策」です。せっかくシートを敷いても、風でめくれ上がって火の粉がデッキに落ちたら意味がありません。四隅にハトメ(穴)がついているシートを選び、デッキの隙間を利用してアンカーペグでガッチリ固定するか、重い薪の束やウォータージャグを四隅に置いて、絶対に風で飛ばされない工夫をしてください 。
【関西編】ウッドデッキがあるおすすめ高規格キャンプ場3選

ここまでの知識をインプットしたら、あとは実践あるのみ!最後に厳選した、関西エリアで人気のウッドデッキ設備を持つおすすめキャンプ場をご紹介します。
1. キャンプリゾート森のひととき(兵庫県)

キャンパーからの口コミ評価が異常に高い、兵庫県(尼崎・宝塚・三田・篠山エリア)を代表する超高規格キャンプリゾートです 。美しい湖畔サイトのウッドデッキは予約困難なほどの人気を誇ります。
【ここが注意!】
ここは自然の地形をそのまま活かしているため、進入路がかなり狭いです。施設全体で「全長5m以上、全幅2m以上、全高2.3m以上」の大型車両は入場お断りとなっています 。
さらに、大人気の「湖畔サイト」に直接車を横付けしたい場合、条件はもっと厳しくなり、「全長4.6m、全幅1.6m、全高2.3m」を超える車は進入できません 。全幅1.6mというと、軽自動車や一部のコンパクトカーレベルです。アルファードやランドクルーザーで行く方は、近くの無料駐車場に停めて荷物を運ぶ覚悟が必要です 。
ちなみに、広めのサイトを狙うなら、タイプAの「S-5」「S-7」「S-9」あたりの奇数番号サイトが比較的スペースに余裕があってお勧めですよ!
また、こちらの施設ではコテージやキャビンなどの「建物内での火気使用(カセットコンロ含む)」が消防の指導により完全に禁止されているので、調理は必ず屋外デッキで行うようにしてくださいね 。
2. サン・ビレッジ曽爾 奥香落オートキャンプ場(奈良県)

奈良県宇陀郡の曽爾村に位置し、国の天然記念物である兜岳や鎧岳の圧倒的なパノラマビューを拝むことができる絶景キャンプ場です 。設備も非常に綺麗で管理が行き届いています。
【ここが注意!】
絶大な人気を誇るゆえに、キャンセルポリシーがかなりシビアに設定されています。利用日の「1週間前」まではキャンセル無料ですが、それ以降は50%、前日・当日は100%のキャンセル料が容赦なくかかります 。
山の天気は変わりやすいですが、「雨だからやーめた」と直前にキャンセルすると痛い出費になりますので、天気予報とにらめっこしながら早めの決断が必要です。また、ネット予約の場合はクレジットカード決済のみ対応で、メールでのキャンセル連絡は不可(無効)となっている点にも注意してください 。
3. ガリバーウッズパーク(滋賀県)

滋賀県高島市にある、知る人ぞ知る穴場の林間キャンプ場です 。1区画が100㎡前後とゆったりしており、AC電源付きのサイトもあります 。
【ここが注意!】
こちらの林間サイトは、自然の着火剤(松ぼっくりや小枝)が豊富で、無骨な軍幕スタイルを好むソロキャンパーさん達から熱い支持を集めています 。
ただし、大自然の木々の間を縫うようにサイトが配置されているため、あまりにも巨大なファミリー用テント(2ルームなど)を持ち込むと、設営スペースの確保に苦労するかもしれません 。事前に施設の広さやレイアウトをしっかり確認しておくのが吉です。
ウッドデッキでしか味わえない「至高のアウトドアリビング」を作ろう!

いかがでしたでしょうか?
ペグの問題や熱対策など、少しハードルが高く感じるかもしれませんが、一度ルールとコツを掴んでしまえば、ウッドデッキサイトはあなたに最高のキャンプ体験をもたらしてくれます。
ウッドデッキキャンプの最大の醍醐味は、「家の家具をそのまま外に持ち出せる」ことです。
土の上だと汚れるのが嫌で躊躇してしまうような、お気に入りの高級なラグマット、おしゃれなインテリアチェア、繊細なデザインのランタン……。ウッドデッキの上なら、泥汚れを一切気にすることなく、これらを堂々と広げることができるんです。
それはもはや単なるキャンプではなく、大自然の中に自分だけの「最高のアウトドアリビング」を構築するという贅沢な遊びです。
次回のキャンプは、ぜひ今回ご紹介したノウハウを駆使して、ウッドデッキサイトでのワンランク上の空間作りに挑戦してみてくださいね!
それでは、素敵なアウトドアライフを!

